ポーカー民の皆さんこんにちは。
本記事では、「スモールポケットペアの戦い方」について解説していきます。
スモールポケットペアの戦い方を知ることは非常に大切です。
多くのプレイヤー、特に初心者の方は小さいポケットペアを過大評価するあまり、利益的な判断をできずにいます。
できるだけ安くフロップをみて、もしセットが引けなかったらフォールドをするという戦略は、一見有効なアプローチではありますが、多くの問題もあります。
本記事では、より踏み込んだ小さいポケットペアのプレイ戦略を解説していきます。
はじめに
「スモールポケットペア」とは、一般的に22~66のポケットペアを指します。
前提として、これらのポケットペアはディープスタックの時に最大限価値が高まります。
反対に、あなたがもしショートスタックの場合(50bb以下の場合)は、スモールポケットペアの価値は大幅に下がります。
理由としては、小さいポケットペアはセットを引けた際に最大限の利益を得られますが、ショートスタックの場合だと、単に得られるチップの最大量が減り、結果として引けなかった時の投資分のチップを回収できないからです。
ポケットペアでセットを引く確率は「約12%」あります。
言い換えれば、8回に7回はフロップで「セットを引けない」ということになり、その引けなかった時にかかったコスト以上のチップをセットが引けた際に得られないことには、良い投資とは言えません。
なので、小さいポケットペアをプレイする時には十分なスタックを持っていることに注意をしてください。
また、自分がディープスタックであっても、対戦相手がショートスタックであれば状況は変わりません。
自分と相手の両方のスタックサイズを意識してプレイをしましょう。
一方で、スタックのサイズが極端に低い場合(20bb以下)、ポケットペアをプリフロップでオールインすることによって良い期待値が見込めることもあります。
これはオールインすることによって、2枚のオーバーカードを持っていて、こちらのポケットペアに対しての勝率が約50%のプレイヤーをフォールドさせることができ、かつコールをされたとしても十分なエクイティを確保できるためです。
また、スモールポケットペアに限らず、リンプをするのはやめましょう。
小さいポケットペアをプレイする時に、安くフロップをみようとするあまりにリンプで参加をしようとするプレイヤーが非常に多く見られますが、そうするとあなたのハンドは読みやすくなってしまいます。
なのでリンプをするくらいならフォールドをしましょう。

スモールポケットペアでのオープンレイズ
小さいポケットペアをオープンレイズできるかどうかはポジションに依存します。
まずはポジションのおさらいです。

上記の画像は、9人テーブルにおいての各ポジションの呼び方を表してます。
UTG~UTG+1
スモールポケットペアが配られた時、もしあなたがUTG~UTG+1に座っている場合、フォールドを検討しましょう。
アーリーポジションからですと、プリフロップにおいてスリーベットをされる可能性が増し、そうなると小さいポケットペアをフォールドせざる負えなくなることが多くなり、オープンレイズをすることでの期待値が決して良いとは言えません。
ポストフロップにおいてもアウトオブポジションからプレイすることが多くなり、あなたの持つ勝率を最大限実現することが難しくなってしまいます。(勝率実現性)
UTG+2
UTG+2からは、66と55 はオープンレイズをし、それより下のポケットペアはフォールドを検討しましょう。
こちらも、単にポジションが悪いのと、それ以下のポケットペアの場合はセットオーバーセット(相手がより高いポケットペアのセットを持っていること)の確率が高くなることから、期待値が低くなります。
なので、55以下のポケットペアはフォールドを検討しましょう。
LJ~SB
それより遅いポジションの場合、または6マックスのテーブルに座っている場合などは、全てのポジションから全てのポケットペアをオープンレイズすることができます。
リンプで回ってきた場合
リンプで回ってきた場合、スモールポケットペアはリンプで被せてもOKです。
(アーリーポジションの場合はフォールドを推奨)
リンプをするようなプレイヤーは弱いプレイヤーが多く、そのようなプレイヤーと一緒にポットに参加することで最大限利益を得られることが多くできます。
また、誰かが初めにリンプをするとマルチウェイになる可能性が高くなり、このようなポケットペアや、スーテッドコネクターなどの投機的なハンドは、引けたときに非常に強くなる可能性が十分にあり、複数人相手の戦いに向いています。
なので、小さいスモールポケットペアをリンプで被せることは「正当化される」と言えます。
スモールポケットペアでオープンレイズに直面した場合
小さいポケットペアで、相手のオープンレイズにコールができるかどうかは再びポジションによります。
ボタン&ビッグブラインド
基本的に、ビッグブラインドとボタンに座っている場合、小さいポケットペアでコールをすることは正当化できます。(ディープスタックの場合)
理由としては、ボタンは常に最後にアクションができることから、ポストフロップにおいて、最も優位に戦うことができ、エクイティの実現がしやすいからです。
ビッグブラインドは、あなたがプリフロップにおいて最後にアクションをするプレイヤーであることから、スリーベットに直面する可能性がなく、確実にフロップをみることができます。
なので、この二つのポジションからは常にコールをしても問題はありません。
カットオフ&ハイジャック
もしあなたがカットオフ、あるいはハイジャックに座っており、右隣のプレイヤーからのレイズに直面した場合、44~66でのコールはある程度正当化されますが、それよりも下のポケットペアにおいては、フォールドを検討することをお勧めします。
特に左隣にアグレッシブなプレイヤーが座っている時などはレイズに対してコールで参加をすること自体があまりお勧めできません。
理由としては、単にスクイーズ目的などでスリーベットをされてポットから追い出されることが多くなってしまうからです。
アーリーポジション
あなたがカットオフより前のポジションに座っている時でUTG~UTG+2のレイズに直面した場合は基本的にフォールドをすることがベターとなります。
これは単に相手のレンジが非常に強く、フロップでセットを引かない限りはアグレッシブにベットをされたらついていけない場合が多くなるためです。
SB
スモールブラインドに座っている時にポケットペアでコールすることはある定度正当化されます。
特に、ビッグブラインドのプレイヤーがあまりスクイーズをしないパッシブなプレイヤーの場合、状況に応じてコールを検討しましょう。
オープンレイズをしたのち、スリーベットをされた場合の戦略
もしあなたがプリフロップにおいてスモールポケットペアでレイズをしたのちに、その他のプレイヤーからスリーベットが返ってきた場合は、基本的にフォールドを検討するべきです。
例外として、相手のスリーベットのサイズが普通より小さい場合は(例:ミニマムレイズ~3倍以下)、単にオッズが合うのでコールをしても問題はありません。
また、あなたがディープスタックでプレイをしていて、かつ相手のプレイヤーが弱く、高いインプライドオッズが得られそうな場合はコールを検討することができます。
また、もしセットマイン(セットを引くことを狙う動き)をしたい場合などは、少なくとも相手のスタックがあなたのコールする額の10倍以上があることを確認してからコールをしてください。
例えばあなたが2.5bbにオープンをし、相手から7.5bbのスリーベットが飛んできた場合、少なくとも相手とあなたが両者が50bb以上持っていることを意識しましょう。
スモールポケットペアで3ベットをするべきか
基本的に小さいポケットペアでスリーベットをすることは、推奨されていません。
スリーベットを高い頻度で行うことは、スリーベットに関するこちらの記事でも解説していますが重要なことです。

しかし、スリーベットをするレンジは、相手の強いハンドをブロックしていたり、もしくはスーテッドコネクターのようなフロップ後にドローなどがつきやすく高いプレイアビリティがあるハンドでよりするべきです。
小さいポケットペアは単に強い役を完成するためのアウツが二枚しかなく、スリーベット後に効果的にブラフができないことが欠点としてあるため、基本的に相手のレイズにはコール、もしくはフォールドをすることをお勧めします。
以上のことから、小さいポケットペアでのスリーベットは控え、反対に78sやA2sのようなハンドをスリーベットレンジに入れることを推奨いたします。
最後に
本記事ではスモールポケットペア(22~66)のプリフロップにおいての戦い方を解説していきました。
正しい戦略を使うことで、より利益的で期待値の高いプレイができるようになります。
本記事で解説したことを意識しながらこれからスモールポケットペアを戦ってみてください。
以上となります。
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