【知らないと素人即バレ】ベットに関する基礎と適切なベット額(ベットサイズ)の選び方

ポーカー民の皆さんこんにちは。

本記事では、ポーカーの根本である、「ベットについての様々な基礎」を解説していきます。

ベットの目的やベットサイズなど、ポーカーをプレイする上で必ず必要な知識なのにも関わらず、多くのプレイヤーがしっかりと理解できていないことが多いです。

本記事を読むことにより、ポーカーのプレイの根本を理解することができ、それによって自分のプレイの改善だけではなく、相手のハンドを読むのにも役立てることができます。

それでは早速解説していきます。

目次

はじめに

いきなりですが皆さんに問題です。

以下の場合、あなたはリバーでどのようなアクションを取りますか??

【ライブキャッシュゲーム】 $0.5/$1 6人テーブル

あなたがカットオフからA♠4♠で$3のオープンレイズをし、スモールブラインドに座っているプレイヤーがコール。その他のプレイヤーがフォールドし、ヘッズアップです。

フロップ($6.5):A6♠5

相手がチェックをし、あなたが$2.5のベットをし、相手はコール。

ターン($11.5):A6♠5 Q♣

相手がチェック、あなたは$6のベットをし、相手はコール。

リバー($23.5):A6♠5 Q♣  7♠

相手はチェック、あなたのアクションです。

ここであなたはベット、チェック、どちらを選択しますか?

少し考えてみましょう。

…..

…..

正解は、「あなたの考え方次第でどちらとも正解になりうる」です。

よくわからないと思いますが、以下で解説していきます。

まず、リバーでベットをする時、ベットする目的は以下の2つしかありません。

・バリューベット

・ブラフベット

(リバー以外でのベットする目的は少し変わります。詳しくは以下の記事を参照ください)

バリューベット

バリューベットとは、自分より弱いハンドからバリュー、つまりチップを取るためのベットのことです。

例えば上記の例の場合、フロップでのベットはバリューベットといえ、バリューのターゲットはA以下のペア、フラッシュドローやストレートドローとなります。

あなたは上記のハンドにはフロップ時点で勝っているので、ベットすることで相手からできるだけチップを奪いたい、と考えられます。

バリューベットをするときは、必ずバリューターゲットがあります。

なんとなく強いからベット、ではなく、必ずどういったハンドからコールをもらい、バリューを取るのか、しっかりと意識しなければいけません。

ブラフベット

続いてはブラフベットです。

ブラフベットはバリューベットとは反対に、自分より強い相手を降ろしに行くベットです

例えば、あなたが上記の例でA♠4♠ではなくJTを持っている場合、あなたはリバーにおいてはほぼ全ての相手が持ちうるハンドに勝っていません。

なので、JTを持っていて、もしリバーでベットをした場合、それは自分より強いハンドを降ろそうと試みるブラフベットとなります。

ブラフベットもバリューベットと同様、ブラフターゲットが必要です。

例えば、上記の例であれば、ベットをした場合はA以下のペアは降ろせそうです。

なのであなたのブラフターゲットは、7、6や5などのペアとなります。

この二つをしっかり理解すれば、最初の問題の答えの意味が大体わかってきたのではないでしょうか。

つまり、もしあなたがベットを選択する際、あなたがなんとなく強いからという考えでベットを選択したとすれば、それは「不正解」です。

しかし、あなたがもし相手の特徴を考慮した結果、相手が5や6のワンペアだけでもコールをしてくるルースなプレイヤーと判断し、まだあなたのハンドにバリューがあると見てベットをした場合、それは「正解」となります。

あるいは相手がタイトなプレイヤーで、自分より強いハンドを持っている可能性が十分にあり、バリューがないと判断した結果チェックを選択すれば、それも「正解」となります。

(※注 ここでの正解はいわゆるコンピューターで計算されたGTO(ゲーム理論)の正解ではなく、あくまで考え方の正解となります)

ちなみにもし筆者ならこの場面は「チェック」を選択します。

理由としては、リバーの7♠によって相手がツーペアやストレートができた可能性もあることから、相手が自分より強いハンドを持っている可能性が十分に高く、なおかつ自分が勝っているハンド(A以下のペアやドローをミスしたハンドなど)はこちらのベットに対しては降りてしまう可能性が高いことから、これ以上バリューがないと考えるためです。

このように、アクションをする時は必ず論理的な理由がなければなりません。

なんとなく強いからベット、怖いからチェックといった理由では、絶対に上手くはなれません。

論理的な理由を立ててアクションをすることを心がけましょう。

アクションをする時にこれを意識するだけで、バリューベットかブラフベットかよくわからない変なベットはしなくなります。

例えば上記の例で、あなたがK6を持っているとしましょう。

このハンドはいわゆるショーダウンバリューがあるハンドで、相手のドローミスや5のペアなどには勝っていますが、ベットをしてもあなたより強いハンドからしかコールが貰えないでしょう。

もしあなたがこのハンドでベットをしたら、全くなにがしたいか分からないベットです。

バリューベットでもブラフベットでもない、ただの初心者のミスプレイとなってしまいます。

繰り返しにはなりますが、アクションをする時は、常に目的と論理的な理由を持つようにしましょう。

ベットサイズについて

上記で解説したことを理解すれば、自ずと適切なベットサイズについてもわかるようになります。

今度は異なる例を用いて解説していきます。

次の例で、リバーでのベットサイズを考えてみましょう。

【オンラインキャッシュゲーム】 6人テーブル $2/$5

あなたはカットオフに座っており、$15のオープンレイズをし、ボタンに座っているプレイヤーがコールを選択、ヘッズアップとなりました。

フロップ($37): KT5♠

あなたは$10のコンティニュエーションベットをし、相手がコール。

ターン($57): KT5♠  8

あなたは$25のベットをし、相手はコール。

リバー($107):KT5♠ 8 7♠ 

あなたのアクションです。

バリューベットの時のサイズ

この状況で、もしあなたがK♠Q♠を持っていた時に使用するベットサイズについて考えてみましょう。

まず、この場面でK♠Q♠は強い部類に入り、バリューが十分にあるため、あなたは「バリューベット」をすることになります。

相手がなんらかの役を持っていて、自分より弱いコールしてくれそうなハンドの中には、KJやK9のようなあなたより弱いKのワンペア、ATやQTのようなハンドも考えられるでしょう。

ただ、ツーペアやセット、ストレートなどには負けているような状況です。

このような状況でベットサイズを考えるとき、「いくらなら自分より弱いハンドがコールをしてくれるか」を考えます。

例えば相手がATを持っている場合、あなたがリバーでポットの200%弱の$200のベットをしたらコールをするでしょうか?

恐らくしないでしょう。

もしあなたが$200のベットを選択したら、基本的にあなたより強い、ツーペアやセット、あるいはストレートからしかコールをもらえない可能性が高いです。

つまりは、$200のベットは自分より強いハンドにしかコールが貰えないため、適切なベットサイズとは言えません。

反対に、あなたが$5のベットを選択したとします。その場合、相手の5あたりの非常に弱いペアからもコールが貰えそうです。

ただ、もし相手がKJなどのある程度強いハンドを持っている場合、あなたは大きくバリューを取り逃がすことになってしまいます。

$50のベットならどうでしょう?

相手のKヒットのキッカーが勝っているハンドからは高い確率でコールが貰え、ルースな相手ならもっと弱いハンドからもコールが貰えるでしょう。

つまり、ベットサイズを考える時、まずはあなたのバリューターゲットを考え、そのバリューターゲットがコールしてくれる最大限の額、を選択するということです。

ベットサイズには必ずこれといった正解はなく、通常は相手がルースな場合はより大きなサイズを選ぶ、など状況によって変わります。

ただ、ベットサイズを選ぶ上での手順(上記にあること)は変わりません。

相手の特徴、あなたのバリューターゲットに合ったベットサイズを使うことが重要です。

ブラフの時のベットサイズ

ブラフの場合も考え方は同様です。

降ろしたいブラフターゲットのハンドを考え、どのサイズを使えば降りるか、適切なサイズを考えることが必要となります。

上記の例で、今度はあなたがK♠Q♠ではなく、Q♠J♠を持っているとしましょう。

この場合、もしあなたがリバーで$200のベットをしたら、あなたにレンジアドバンテージがあることから、相手のキングのトップペアを含めほとんどのハンドに降りてもらうことができるでしょう。

ただそれに応じてリスクも大きく、コールされた場合には非常に大きい損となります。

一方で、$5のブラフベットをしたら、ほぼ全ての自分より強いハンドには降りてもらえません。

なのでこのサイズは適切とは言えないでしょう。

$50ならどうでしょうか。

Kなどのトップペアからはコールされるかもしれませんが、他のハンドにはフォールドさせることができる可能性が高いです。

このようにバリューベットの時と同様に、ブラフのサイズを決める際には、まず降ろしたいブラフターゲットのハンドを考え、

・そのブラフターゲットのハンドが降りてくれそう

・ブラフが成功する確率や成功した時の成果に見合ったリスク

を考えてサイズを決めることが重要です。

一点注意としては、相手を降ろしたい一心にブラフの時だけ異様に大きいサイズを使用していまうと、相手から怪しまれてしまいます。

なので、あなたがバリューベットをしている時と同じようなベットサイズを客観的にみて考えなくてはなりません。

おまけ:ポラライズされたベットサイズについて

サイズが上がるにつれて、より強いハンドからしかコールが貰えなくなることから、大きいベットサイズを使うということは、逆に言えば中程度のハンドを持っていないということになります。

ポーカーではこれをポラライズといい、非常に強いハンドを持っているかブラフをしているかどっちかということになります。

次の例の場合をみてみます。

【オンラインキャッシュゲーム】 6人テーブル $5/$10

あなたはビッグブラインドに座っており、UTGのプレイヤーの$30のオープンレイズに対し、

A9でコールを選択したとします。

フロップ($65): AJ7♠

あなたはチェックを選択し、相手は$20のコンティニュエーションベット、あなたはコールします。

ターン($105): AJ7♠  2

あなたはチェックをし、相手は$70のベット、あなたはコールを選択。

リバー($245):AJ7♠  2♥  3♠ 

あなたはチェックをし、相手から$500の特大ベットが飛んできました。

この状況では、相手は非常に強いハンド(ツーペア以上)でベットをしてきているか、ブラフかのどちらかということがわかります。

なぜかわかりますでしょうか?

先ほどの考えを応用してみてください。

もし相手がこの状況でA♣5♣のようなそこそこ強いようなハンドを持っているとしたら、$500のベットサイズは使いません。

相手が$500の大きいベットをしてこちらがコールする時は、こちらが非常に強いハンドを持っている時だけであり、A♣5♣でそのようなサイズを使うのはバリューターゲットが不明で意味が分からないからです。

なので、この場合、

・相手はAAやJJなどのような非常に強いハンドを持っており、その他のツーペアや下のセットなどから最大限バリューを取ろうとしている

・あなたのA9のようなハンドをも降ろすことを目的とした特大ブラフをしている

のどちらかとなります。

これがポラライズされたベットとなります。

まとめ

本記事の内容は、ポーカーをする上で必ず理解することが必要な内容となります。

本記事で解説したように、常に自分のアクションの「目的と理由」を論理的に考えてプレイすることが大切となります。

また、ベットする目的とベットサイズの意味がわかることにより、相手がどのようなハンドでベットをしているのか予測がつくようになります。

この記事によって少しでもあなたのポーカーの上達にお役立てれば幸いです。

以上となります。

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